ニグロリーグ(黒人野球の歴史)について
ベーブ・ルースが活躍していたくらいの時代、アメリカ大リーグは白人のものでした。黒人や有色人種の間でも野球は普及していましたが大リーグには入れませんでした。黒人たちは独自にチームを作り試合をしたりしていて、総称してニグロリーグと言っています。(実際には一つのしっかりしたリーグをやっていたわけではなくリーグがあったりなかったり各チームが独自に興行試合をやったりしていたようです)
公式の野球の歴史というのは大リーグ中心ですからそれ以外の野球の歴史はあまりまとめられてはいないし知られてもいません。
ところで今のスポーツの世界をみれば黒人など有色人種の活躍は一目瞭然です。ニグロリーグの黒人野球選手たちも大リーグの選手に勝るとも劣らない実力者揃いだったという話です。
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ニグロリーグを象徴するスーパースターで史上最高の投手と言われることも多いサチェル・ペイジの自伝です。
とにかく球は速く、同時代の大リーグの名投手ボブ・フェラーが「サチェルのが速球ならおれのはチェンジアップだ」と言った有名な話がありますがボブ・フェラーは当時の設備とはいえ球速を測っていて150km以上は楽に出ていておそらく160kmは投げていただろうと言われているのでその速さはちょっと想像しづらいですね。その上コントロールもカーブもすばらしかったそうです。
その投手としての能力も魅力ですが、人間的にも破天荒な自由人でとても魅力的です。
晩年(大体42歳。正確な年齢が不詳だそうです)に大リーグ入りしてそこそこ活躍したりしているあたりでもとんでもない投手なのが察せられます。
ニグロリーグについての情報はそれほど多くないし、その上当時の選手の話ということでとても面白く貴重な本ですね。
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佐山和夫さんの最初のニグロリーグ関係の本ですね。
新聞の訃報でサチェル・ペイジの名を見て気になってから調べていくストーリーなので他の本を読む前に読むと作者と同じ過程で情報が入ってきていい感じです。このあとニグロリーグにはまって何冊も出されています。来月もサチェル・ペイジ関係の新刊がでるようです。
黒人野球のヒーローたち―「ニグロ・リーグ」の興亡 (中公新書) 中古価格 |
こちらは黒人野球の名選手の紹介と黒人野球自体の歴史を追ってます。サチェル・ペイジ以外にも、もし大リーグにいたら、と思うような選手が何人もいたことがわかります。
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これはサチェル・ペイジとジョシュ・ギブソンを中心にして書かれています。ジョシュ・ギブソンは黒人野球を代表する強打者で史上最高の打者とも言われています。後に大リーグ入りしたロイ・キャンパネラは強打の捕手でMVPを三回獲得しましたが「攻走守どれを取っても私より上回っていた。飛ばす事ではベーブ・ルース以上、確実性でもあのテッド・ウィリアムズ以上」と言ったそうです。
この二人が選手として下り坂に入ってきた頃、大リーグが門戸を開き始めます。黒人野球の中では多少有望な若手、くらいだったジャッキー・ロビンソンに白羽の矢がたち、活躍してその後の道が開かれました。大リーグ入りを熱望していたジョシュ・ギブソンは夢叶わず、若くして亡くなっています。
関係ないけどこの本、やけに誤字脱字が多いです。
野球はデータや記録が多く、過去から現在までの選手を比べてあーだこーだとやるのが面白いものです。野球好きにはぜひおすすめです。