本「超越の棋士 羽生善治との対話」高川武将
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羽生さんが４０歳くらいから７年位のインタビューやライバル達に羽生さんの話を聞いたりした内容で羽生さんの内面に迫ろうというものです。
わたしは羽生さんとか野球のイチローさんとか落合さんの話を聞いたり読んだりするのが好きでして、どういうところに共通点があるかというとわたしが思うにはこの方達は自分の考えをなんとか正確に言葉にして伝えようとしているように思えます。高い技術や感覚などの話を言葉にすることは難しいしうまく伝わらず誤解する人だっているわけですが、だからといって自分の持っている知識や技術を安易に適当に伝えたりしない姿勢を感じます。
さて、羽生さんですが、将棋界のヒーローでありながらあまりアクがなく品行方正で一見それほど魅力的に見えないところもあるかと思います。羽生さんを入り口に将棋界を見ると将棋界には天才鬼才変人のオンパレードで一旦そちらに目が移りがちです。もちろん皆さんたいへんに魅力的なのですが、そんな方々をなで斬りにし、頂点に３０年君臨しているのが羽生さんなわけで一周回って戻ってくると羽生さんの魅力と超絶さがわかってメロメロになってしまいます。
そしてライバル達のインタビューを読むとわかるように、羽生さんを知る人にとって羽生さんはライバルでありヒーローであり尊敬と感謝の対象になっているわけです。
現在、将棋では苦しくなってきている羽生さんですがまだまだこの先どうなっていくのか興味は尽きません。
