本「失われた時を求めて 8」プルースト
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まず「私」がシャルリュス男爵が若い男と懇ろになるところを目撃するエピソードから始まります。シャルリュス男爵の正体を知った「私」はその後のサロンでの男爵の振舞いを見ても同性愛を隠す姿や若い男に近づく手段を感じ取ります。しかしそうと知らない友人、男爵の甥は叔父のことを「女好きでどうしようもない」男だと話しています。
人は他人の本質を知ることは出来ず自分の目を通した相手の姿を見ているということを事々に書いてますね。
また、同性愛者やそれとともにユダヤ人の差別についても合わせて世間での扱われ方や当人たちの苦労を書いていますが、プルースト自身がユダヤ系の同性愛者だったようですが自身の視点ではなく「私」を通して第三者的な視点で冷静に書いていますね。
その後二度目のバルベック滞在になります。
そこで着いた途端に前回の祖母との思い出が蘇り、亡くなった祖母に自分がいかに冷たかったか、もう取り返しがつかないことで苦しみます。
そこからアルベルチーヌとの恋愛模様になり、繊細な「私」の心情が続きますがその中でアルベルチーヌと女友達の同性愛を疑ったりもしはじめます。
色々なエピソードが細かくつながっていてまとまりませんね。
そのまま9巻へ続きます。