昭和のおっさん

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本 「自閉症の脳を読み解く」テンプル・グランディン 「奇跡の脳」ジルボルト・テイラー

【新品】【本】自閉症の脳を読み解く どのように考え、感じているのか テンプル・グランディン/著 リチャード・パネク/著 中尾ゆかり/訳

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自閉症の天才テンプル・グランディンが近年の発達障害界隈の遍歴を追いながら自身の経験や体験や見解を語っています。また自閉症の方の持つ特性や才能を生かして社会の中で生きていくにはどうしていったらいいかも語られています。

社会的に障害がどう扱われてきたかは語られることも多いですが、当事者が自身と他者の違いを把握し説明するというのは難しいことでこの方のような方が説明してくれたり色々提言してくれるのはとても参考になりますね。

例えば、感覚の過敏などは外から見てもよくわからないので、「変な動きを繰り返す」「パニックになって暴れる」「固まってしまう」などが感覚の過敏から来ている可能性があることなど中々気づきません。

あと印象に残っているのが以前ちょっと話題になった10万時間の法則についての言及。ざっくり言えば、なんでも10万時間やればプロレベルになる的なことですね。

テンプルさんはそれを、才能は関係なく10万時間やればいいというようなことであればとんでもないことだ、才能があって努力してこそだといいます。

テンプルさんは、特別な才能を持った上でそれを伸ばして活躍していますが、大概の人が難なくできることができないことがあり、その苦手を克服しようと関わられてはお互い苦労するだけだということです。

人間には歴然と個性、才能があるのだからそれを発見し伸ばしていきましょうということですね。

発達障害の能力の凹凸は障害にも才能にもなるわけですが、多数派の普通の人々がこのようなスペクトラムの端の人々と上手く付き合えずに切り捨てるような付き合い方になってしまうとしたら「普通」の人ばかりで穏やかに暮らしていけるのでしょうか。

どうもそうならない気がします。端を切っても新しい端が出来て「普通」の枠が狭くなりながら端を切り続けることになるんじゃないでしょうか。

それを不毛と思うなら多数派から端の人々を受け入れて上手く付き合っていく方法を見つけていくのがお互いのためとは思いますが難しいでしょうねえ。

奇跡の脳 脳科学者の脳が壊れたとき (新潮文庫) [ ジル・ボルト・テイラー ]

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 脳科学者が脳卒中で倒れてしまって、その後回復するまでの体験を語るというまさに中々聴けない体験談の本。脳のある部分が働かなくなると自分とその他の境界がなくなって宇宙に溶けたような神秘体験のような世界になっちゃうみたいな話が印象に残ってます。

前に認知症になっちゃったけどその状況を話せる方がいるというのも聞きました。

認知症の薬を飲むと頭の霧が晴れたようにスッキリするんだそうで、ADHDの方の薬を飲んだときの感想も同じのを見かけます。

私は頭がごちゃごちゃしてるときはジョギングしたり音楽を集中して聴いたりしてますね。一つのことに集中することで他の部分を休ませる感じで。その程度で収まるなら大したことないんでしょうけど。