昭和のおっさん

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本 「僕だって普通に生きたかったよ」真木田清彦

僕だって普通に生きたかったよ ある自閉症児の生涯 [ 真木田清彦 ]

価格:1,944円
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重度の自閉症の方のノンフィクション。

とても重いです。

重さが売りの小説とかそういうのが好きな読者とかいると思いますが個人的にはやはりノンフィクションの重さがきます。

私は別に重いものが特に好きというわけではなく雑食に近いのですが。

内容としては周囲の助けが中々得られず(どころか排除されたりして)孤立していくご両親とか、自閉症の大変な障害、特性がありながら研究は進んでおらず誰にも理解できずに追い込まれていくお子さんの人生を追っています。

なんといっても衝撃なのはこのお子さんの年齢が私とそれほどかわらないんですね。

同じ時代を生きてきたとは思えないほどの違いですが、現在のASDへの対応はこの数十年でどれくらい変わってきているのでしょう。

当事者や家族にとっては今は大分変わったかもしれません。ASDについての理解は当時より大分進んでいるようです。

しかし普段関わりのない一般人の認識はほとんど当時と変わってないのではないでしょうか。私自身、子供のことがあって勉強するまでは当時の一般人レベルの認識だったと思います。

小、中学校にはそれなりにASDASD傾向の子供がいるでしょうし、本来は学校の先生は多少なりとも知識を持って気づいてくれるといいと思うのですが、私の子供の学校の先生のほとんどは発達障害のについてよく知らないようです。うちの子供は内気で反応が薄いタイプなので積極的に迷惑をかけたりすることはないのですが先生方はどう接していいかわからず腫れ物に触るような扱いなのがまるわかりで苦笑いです。

障害の有無などでなくどんな人でもそうなのですが、その人がそれなりに生きていける「居場所」が必要ですよね。

障害のある子を持っている親が一番求めているのもそれじゃないでしょうか。

私の子供に対する今の目標もそれに尽きます。

難しいですよね。