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本 「自閉症だったわたしへ」ドナ・ウィリアムズ

【中古】 自閉症だったわたしへ 新潮文庫/ドナ・ウィリアムズ(著者),河野万里子(訳者) 【中古】afb

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感想(2件)

所謂アスペルガー症候群の方本人が自身の内面を書いた本としてベストセラーになった有名な本ということです。

その不思議な感覚と現実との軋轢を当事者側から語るのはとても貴重なものでしょう。

私のようなあまり頭の働きが芳しくないものからすると、同時に世間側からみた彼女がどんなだったかも聞いてみたいとも思います。

今の一般的な認識では人間は「心」と「身体」から出来ていて、それぞれが障碍されると「精神障碍」「身体障碍」になる、というものではないかと思います。

日本の制度的にもそうなので発達障碍は「精神障碍」の方でサービスを受けたりします。

ドナさんは人間のシステムを2つではなくて3つだと言います。

「精神」と「身体」と3つ目が「情緒」。

この「情緒」が障碍されるのが「自閉症」(ASD)ではないかと。

情緒の障碍によって感情から受ける衝撃が強すぎ恐怖を感じる、その対処として心を閉ざしたり別人格を作り出して耐えたりする、ということのようです。

この感情からの衝撃というのが怒りならば普通の人にも分かりやすいですね。ひどく怒られれば衝撃を受け落ち込んだり、ひどければトラウマになったりします。

ASDの人にとってはこの衝撃が普通より強いだけでなく、「怒り」のようなものでなく「好意を持たれる」「親切にされる」というようなものですら衝撃をうけてしまうので奇異に見えるということになるようです。

うちの子供が「怖い」「感情がいや」というようなことを言うのもこれで説明がつくような気もします。

ところでこの本にも、前に紹介した「COCORA」にもなにげない未来が不意に見える描写があります。発達あるあるなんでしょうか。不思議です。