昭和のおっさん

発達障害 ASD ADHD の子の話とか趣味雑談とか

発達障害とかについて 13

嫁が大切な人と電話で話していて怒られてしまったと思ってしまい、暫くすると目が真っ赤になり私が「大丈夫だよ」とかなんとか言ってると一瞬普段のように笑おうとしたあとぼろぼろ泣き出し表情が崩れました。

そんなふうに取り乱すところを見たことがなかったのでちょっと驚きながら私が電話して取りなすと彼女は電話口で必死に出ない言葉を絞り出して謝ったりまた電話していいのかと聴きました。

もともとが嫁の誤解みたいなものなので大したことはないのですが、彼女が泣きながら「もう電話できない」と言ったときの様子はまさにこの世の終わりのような嘆き方でした。

嫁は普段あまり周りの状況に影響されず淡々としているのですが、ASD傾向があることがわかってからはそうやって過ごすのは彼女なりの適応なのだろうと考えてはいましたが’(人前でニコニコしているのは実際親に言われたからと言っていました)、では本当の彼女はどういう人間なのかは見たことがなかったわけです。

彼女が泣き出す前に一瞬笑おうとしていつものように対応しようとしたのが見えたときに、いつものニコニコが本当に感情から自分を守る仮面なんだとわかりました。

今まで何十年もそうして本当の自分を守りながら適応してきたのはどれくらいの苦労だったのかということが実感できて衝撃でした。

それにしても人間の大きな感情にあうと衝撃ですね。最初に「ちょっと驚いた」と書きましたが私はそもそも鈍感な方なので人の感情で驚くこと自体がそんなにありません。

昔、統合失調症のお年寄りが本物の殺意を持っているところにあったのですが、凄い恐ろしさでした。その殺意は私に向いているものではないし、実際にどうこうできるような力もない方なのに背筋が凍って声が上ずりました。蛇に睨まれた蛙状態です。

人間の本気の感情というものはそれだけ周りの人に衝撃を与える力があるんですね。

ASDの方は感情について敏感に感じやすく恐怖になってしまうそうですが、人と会ってコミュニケーションを取るたびに私が上の文で感じたような、またもっと強い衝撃を受け続けるとしたらとても持たないし心を閉ざしたくなると思います。

この感じ方が実際のASDの感じ方を表せているかどうかは私には全然わからないのでぜひ的外れかどうか判定して頂きたいですね。いくら本を読んで嫁と過ごしても頭の中のことは判らないです。

ちょっと重めの話でしたがこれも現実ですね。